長ーいエジプト史
1994年に出た単行本の文庫化。
上巻では概説、先王朝時代?第二中間期まで語られている。エジプトの通史の授業をそのまま持ってきた感じで、わかりやすく、興味をつなぐように出来ている。図版も多い。
なによりエジプトの歴史の長さに圧倒される。古代エジプトと一言で表現してしまうが、実際には3000年以上の長さがある。たとえばクフ王とクレオパトラのあいだには恐ろしいほどの時間差があるのだ。
そのあたりをひとつずつ丁寧に示してくれる。エジプトの印象を変えてくれた本だった。
古代エジプトを知る、最初の一冊として。
テレビや本が描く 「古代エジプト」 は、黄金の財宝・ピラミッドの神秘といった (センセーショナルな) 歴史の断片が強調されたものが多く見受けられます。 その結果、 「ピラミッドのなかには多くの壁画が描かれている」 「ツタンカーメンのミイラは、ピラミッドのなかに眠っていた」 などという、とんでもない誤解が生まれてしまっています(本書 「まえがき」 を参照)。 本書は、古代エジプトの通史を講義形式で描いた著作の前編です。 ピラミッドもツタンカーメンも、エジプトの長い歴史の流れのなかでの一部分にすぎません。本書 (と下巻) でエジプト史を展望することは、上記のような誤解を解き、また、のちに細かなトピックを扱う文献を読む際、大いに見通しを明るくしてくれるでしょう。 「通史」 と聞くと、 「退屈」 というイメージを抱く方が多いかと思います。しかし、本書にはそれが当てはまりません。実際に、汗と砂にまみれて発掘を行なっている著者ならではの豊富なエピソードが、読む者の退屈を許さないのです。小説を読むかのようにドキドキワクワク、古代エジプトの壮大な歴史の流れのなかに引き込まれてしまいます。 古代エジプトに興味を持つ方、とくに、エジプト旅行を考えている方には、まず最初に読む一冊として強くオススメします。
古代エジプト学の入門編決定版
先日エジプト旅行の際、この本を荷物に入れてもって行きました。役に立ちました。おすすめです。っていうか必携です。古代エジプトの知識やその魅力を講義形式で年代ごとに追っていきます。私のような古代エジプト初心者にもすんなり理解できたように、写真や図を取り入れながらとてもわかりやすく書かれていますし、エジプト考古学の日本の第一人者吉村先生の著述ですから信頼性も抜群だと思います。古代エジプトについて、吉村先生の考察で説明がなされ、また現地の発掘調査のエピソードを織り交ぜながら、とても楽しい「講義」が進んでゆきます。私はその面白さに一気に下巻まで読み通してしまいました。旅行の際、現地で実際の数々の遺跡を目の前に、本の中で紹介された当時のファラオや古代エジプト人たちの姿や生活が目に浮かぶようで、とても充実した時間が過ごせたのもこの本のおかげであることはいうまでもありません。そしてそれが考古学の魅力なんでしょう。古代エジプトを知るために先ず読んで損はない良書です。もちろん旅行のご予定のない方にもおすすめです。きっとエジプトを訪れたくなります。
講談社
エジプト美の起源―カイロ博物館入門 (ショトル・ミュージアム) 古代エジプトを知る事典 ピラミッド文明・ナイルの旅 (NHKライブラリー) エジプト遺跡Walkingガイド―10周年記念号 (EWガイド) エジプトがすきだから。 (角川文庫)
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